植物性たん白として高い注目度
意外と知られていない大豆たん白の効果
心臓病・動脈硬化や骨粗しょう症にも
大豆たん白健康情報センター(所在地:東京都港区、センター長:柴田修)では、「大豆たん白と健康」をテーマにしたアンケート調査をこの9月に実施し、その結果をまとめました。それによると、多数の回答者が健康維持への高い意識を示しており、ガンや主要な生活習慣病を食品で予防したいと考えていることがわかりました。これらの予防については、近年大豆たん白のもつ高い健康効果が明らかになっていますが、この大豆たん白の効果について認識している人は20.0%前後でした。また、豆腐や納豆などの伝統的な大豆食品だけではなく、様々な大豆たん白食品を食生活に取り入れたいと望んでいることもわかりました。
食事予防を考える際にもあまり認識されていない大豆たん白の具体的な効能
まず健康全般についての問いとして、「健康について気にするほうですか」と尋ねたところ、全体の71.0%が「気にするほうだ」と答えました。そのわりに「健康を意識した運動の回数」は「週一回以上」が39.5%と、心がけて運動をしている人はそれほど多くありませんでした。次に「現在気になっていたり、食品で予防できたらいいなと思ってること」(複数回答)という問いに対しては、ガンが65.8%と最も高い結果が出ました。これを男女別に分けて見ると、男性のトップ3は「ガン」(66.0%)、「心臓病・動脈硬化」(54.0%)、「高コレステロール」(50.0%)、女性のトップ3は「骨粗しょう症」(73.0%)、「ガン」(65.5%)、「更年期障害」(57.0%)となりました。男女ともに「ガン」が上位を占めますが、女性に関しては、女性に多くみられる骨粗しょう症や更年期障害が、他の病気・諸症状に比べて非常に高いことが分かりました。(グラフ1)
グラフ1 現在気になっている、食品で予防したいこと

グラフ2 健康のことを考えて実施している行動実施率(複数回答)
グラフ3 健康に良いと思う食品(複数回答)
グラフ4 食品で予防したいことと大豆たん白の健康効果認知度(男女平均)
野菜を多くしてバランスよく
「健康のことを考えた、食に関する行動としてあてはまるものは何ですか」(複数回答)という質問に対しては、「つとめて野菜をとる」(85.8%)、「色々な種類の食品をとる」(79.8%)、「和食をとることが多くなった」(66.0%)、「動物性と植物性の食品をバランスよくとる」(62.0%)など、足りないといわれる植物性食品をより多くとろうという傾向がはっきりしています。(グラフ2)
「健康によいと思う食品は何ですか」(複数回答)という質問では、「緑黄色野菜」(90.0%)、「大豆製品」(86.3%)、「海藻類」(81.3%)と、植物性食品が「乳製品」や「魚類」を抑え、上位を占めました。(グラフ3)
コレステロールは知っているが
「大豆たん白食品はどのような点が健康によいと思いますか」という質問の結果と、「現在気になっている、食品で予防したいこと」についての結果を比較してみました。栄養補給や高コレステロールを気にしている人では、大豆たん白についての効能の認識が高いことがわかりました。他方、ガン、骨粗しょう症やカルシウム不足、心臓病や動脈硬化、更年期障害など、近年になり大豆たん白の効果が明らかになってきたものについては、それらを気にしている人の約半数がその効能を認識していると回答しました。(グラフ4)
以上のことから、健康意識が高く、大豆製品は健康によいと思っているにもかかわらず、気になっていたり、予防したいと思っている病気・諸症状に対して大豆たん白が効能を持っているかどうかについては、あまりよく知られていないというギャップがあることがわかりました。
食生活の変化に応じた手軽な摂取方法が求められる
調査からは、緑黄色野菜や和食など自然食品や伝統的食品をとりたいという傾向が改めて確認できました。大豆たん白についてみると、「大豆たん白を摂取する際にどんな食品からとりたいですか」(複数回答)という質問に対して、90.3%が豆腐などの伝統的大豆食品を選択しています。その中で豆乳やチーズ、ヨーグルトなど伝統的大豆食品以外の形態からでも大豆たん白を摂取したいとの答えは84.0%にのぼりました。(グラフ5)他方、平日の食事において、朝食、昼食では、弁当・パンなどを購入している率が約20%、サプリメントを利用して栄養バランスの維持に努める率が約35%と高いことがわかりました。さらに、外食、中食の比重が高まるなど、食習慣の大きな変化のなかで、大豆たん白を含んだヨーグルトなど身近で手軽な食品の開発ニーズが今後より一層高まっていくことが考えられます。
グラフ5 大豆たん白を摂取したい食品
食育からみたアンケート結果
食生活・健康ジャーナリスト砂田登志子
アンケートでは多くの人が生活習慣病をできれば食品で予防したいと考えているという結果が出ています。不況や医療費削減などを反映して、「自分の身体(健康)は自分で守る」という意識が高まりつつあるためといえます。
また、伝統的な食品にこだわらず、大豆たん白を手軽にとりたいというニーズは、外食や中食の台頭、個食、孤食などの増加、そしてコンビニマザーという言葉に象徴される食生活習慣の革命的変化と無関係ではないと考えられます。家族の食生活にさい配をふるう献身的母親物語や一家だんらんの食卓という話はなんの解決にもなりません。モデルのない時代を迎え、多くの人々は伝統的な食品だけにはこだわってはいられないと考えているのかもしれません。
私は食育をライフワークとしています。日本ではまずお母さんを教育してという間接的な方法をとりますが、食育先進国の欧米では、「よい食べ物、悪い食べ物」といった、さまざまの食品をカラフルなイラストにし、字の読めない子供でも交通信号同様、見分けがつくポスターなどを使う直接コミュニケーションが主流です。日本では、この直接コミュニケーションが軽視され、情報をわかりやすく伝えるという人材の育成も遅れています。大豆たん白の効用をより広く知らせるためにも、この二つに力を入れる必要があります。
私も各地で子供たちを前にお話をするとき、さまざまの食べ物キャラクターを活躍させます。たとえば、「もっとお豆を食べて」ということで、ビーニーちゃんというお豆のキャラクター人形、妹もいてピーニーちゃんです。このようなキャラクターを、子供たちはかならずさわりにきて長いこと離れません。こういった体験が、「健康とは、選び、闘いとるもの」という意識を育んでいくと考えています。(談)
グラフ6 パッケージに記載されていると買いたくなるキーワード
無添加、食物繊維、カルシウムに根強い支持
食品・飲料を購入する場合に原料や成分表示を確認する人は全体では60%に達しませんが、女性だけでみると70%を超えています。一方で、「食品・飲料を購入する場合に意識していること」(複数回答)を尋ねたところ、パッケージに記載されていると買いたくなるキーワードとして上位にあげられていたのは、「無添加」(51.5%)、「食物繊維」(48.5%)、「カルシウム」(47.3%)、「無・低農薬」(42.5%)で、「大豆たん白」を選んだのは12.8%(男女平均値、男性:9.5%女性:16.0%)でした。(グラフ6)
ちなみに、「健康のためによい食品や飲料をどこで買っていますか」(複数回答)という質問に対しては、「スーパー」(75.3%)という答えが圧倒的で、男性、女性ともにスーパーを利用していることがわかりました。
次いで、「生協(共同購入・個人宅配)」、「薬局・ドラッグストア」の利用率が30%程度となっています。
大豆バーガー、カナダ人の心をゲット

バーガーにも新しい味と健康価値の波が
カナダ国内に340店舗を展開するファーストフード大手、バーガーキングがこの3月にメニューに登場させた直火焼き風の大豆バーガー「BKベジー」は、今日、すっかり定番アイテムに成長した。そもそも「BKベジー」は肉に代わる新しいメニューが欲しいという声に応えると同時に、低カロリー・低コレステロール・低脂肪の食事を心がける人のために開発された。その証拠に、マヨネーズ、トマト、ケチャップ、オニオン、ピクルスがトッピングされた大豆バーガーはたったの355キロカロリーで、脂質もわずか17.6グラム。ボリュームのあるバーガーキングの商品のなかではローカロリーのアイテムだ。「この新アイテムは、あっという間にカナダのお客様に受け入れられました。おいしく、皆様に満足してもらえるメニューをご提供できることを誇りに思っています」と語るのはチーフ・マーケティング・オフィサーのパトリック・ギボンズ氏。「BKベジーの人気は我々自身が驚くほどです。その裏にはライフスタイルの変化があります。このような商品の需要はここ数年間で一気に高まりました。我々はこうした需要を満たすよう、常にアイテムの見直しに気を配っています」。
さまざまな理由から、肉を含まない食事をしている人は少なくない。ギボンズ氏は「単にカナダのお客様のこのような要望を満たすだけでなく、味の面でも最高を目指してアイテムのJ発を続けていきます」と話している。
―2001年5月18日付“FoodFocus”より―



