大豆たん白のコレステロール低下作用が定着
大豆たん白健康情報センターでは、「大豆たん白と健康」をテーマに、首都圏と近畿圏の30代から50代の一般消費者を対象としたインターネットによる意識調査を10月に実施、このほどその結果をまとめました。
それによると、大豆たん白が健康によいと思う点として、「総じて健康によい」と答えた人が50.2%と、健康によい食品としてのイメージはほぼ定着していることがうかがえます。また、一般的効能を除くと、「コレステロールの低下作用」がもっともよく知られており、回答者の35.4%があげました。「心臓病や動脈硬化の予防」をあげた人は23.4%、「骨のために良い」は14.7%、「更年期障害を軽減する」は13.8%あり、健康によい食品という認識から、一歩すすんで大豆たん白のもつ具体的健康価値についての正確な知識が広まっていることがわかります。
なお、大豆たん白を「伝統的な大豆食品からしかとりたくない」という人は全体の10.7%でした。
さらに、「大豆たん白食品の購入経験」を尋ねたところ、41.9%が「購入したことがある」と回答しました。一方で、「大豆たん白食品を利用してみたいと思いますか」という問いについては、購入経験の有無にかかわらず、「はい」と答えた人は、全回答者の69.0%にのぼりました。そのうち、「購入経験あり」と「購入経験なし」との割合は、ほぼ半々です。このように、大豆たん白食品への高い関心が数字の上でも表れています(グラフ1)。
【調査実施概要】
| 調査目的 | 大豆たん白と健康に関する消費者意識や行動をはかる。 |
| 調査方法 | インターネット調査(Web上でアンケートフォームに記入) |
| 調査対象者および対象者条件 | 30〜59歳男女、1,400人発信659人回答(回答率47.1%) ☆調査地域:東京都、千葉県、埼玉県、神奈川県、大阪府、京都府、兵庫県 |
| 調査期間 | 2002年10月18日〜10月22日 |
| 1 | 「肥満」 | 45.8% |
| 2 | 「ガン」 | 38.4% |
| 3 | 「高コレステロール」 | 36.0% |
| 4 | 「骨粗しょう症やカルシウム不足」 | 31.4% |
| 5 | 「心臓病や動脈硬化」 | 29.4% |
| 6 | 「更年期障害」 | 26.6% |
| 7 | 「脳血管疾患」 | 19.3% |
グラフ1 大豆たん白利用意向
健康についての意識
「健康について気にする方か」という質問では、「いつも気にする」32.2%、「ときどき気にする」58.1%で、合計すると90.3%の人が自身の健康に関心が高いことがわかります。性別、年代別ではあまり差がありませんが、1日に1回は自分で食事を作る「自己調理層」では91.6%、調理してもらって食べる「他者調理層」では89.9%、外食が多い「外食派」では79.6%と、食生活習慣の実態別では、外食派の健康を気にする割合がやや低い結果となりました。
「現在健康について気になっていること」(複数回答)では、「肥満」は性別、年代別、食生活習慣の実態別を通して42.3%から54.5%と回答者の半数前後の人があげ、特に外食派では54.5%の人があげています。それに続き、回答者のうち38.4%が「ガン」をあげました。ついで「高コレステロール」36.0%、「骨粗しょう症やカルシウム不足」31.4%、「更年期障害」26.6%という順です(グラフ2)。
グラフ2 健康について気になってること(複数回答)
グラフ3 大豆たん白食品が健康に良いと思う点(複数回答)
「健康のためによい食品としてすすんで食べている食品」(複数回答)では、「緑黄色野菜」79.4%、「大豆製品」67.1%「乳製品」63.3%、「海草類」55.5%、「魚」54.6%、「根菜類」52.5%などが上位を占めました。また、「お茶」45.2%、「サプリメント」34.1%をあげた人も少なくありませんでした。
「健康のことを考えた行動」(複数回答)では、「つとめて野菜をとる」90.3%、「いろいろな種類の食品をとる」84.8%、「最近和食が多くなった」70.0%、「動物性と植物性の食品のバランスをとる」66.8%等が上位を占めました。特に「カルシウムの摂取」は女性で95.9%と高い結果です。また、外食派では、「サプリメントで栄養をとる」は47.7%と、自己調理層の39.1%、他者調理層の30.9%と比べて高い結果となりました。
大豆たん白食品のイメージ
「現在食品で予防できたらいいと思っていること」(複数回答)という質問では、「ガン」71.2%、「心臓病や動脈硬化」53.7%、「高コレステロール」45.5%、「骨粗しょう症やカルシウム不足」43.4%、「高血圧」39.6%等が回答の上位を占める結果となりました。
それに対して、「大豆たん白食品はどのような点が健康によいと思いますか」(複数回答)という問いでは、「低脂肪・低カロリーで高品質なたん白質である」が78.5%、「総じて健康によい」50.2%、「栄養価が高い」37.9%などの回答が上位にあがりました。具体的な健康価値についての認識も高く、「コレステロールを減少させる」は35.4%と、もっともよく知られていることがわかりました。そのほか、「心臓病や動脈硬化の予防によい」23.4%、「骨のためによい」14.7%、「更年期障害を軽減する」13.8%等があげられました(グラフ3)
大豆たん白食品の利用
「大豆たん白食品を購入したことがあるか」では、41.9%が「はい」と答え、「いいえ」は15.6%、「わからない」が42.5%であり、「わからない」と回答した中にも意識せずに大豆たん白食品を購入している可能性があります。「大豆たん白が含まれているという表示があると購入する」は9.3%です。「大豆たん白食品を利用してみたいか」では、回答者のうち、69.0%が「はい」と答え、「いいえ」は5.0%、「わからない」は25.9%です。利用してみたい理由は、女性は「栄養価が高い」、「カロリーが低い」、「健康価値がある」等、具体的な理由を明示する傾向があるのに対して、男性は「何となく体によさそう」といった答えが少なくありません。
大豆たん白食品の継続購入では、全回答者のうち、購入経験があり今後も利用の意向のある人は36.9%、購入経験がなくて今後利用の意向がある人は、全回答者の32.2%でした(グラフ1)。継続して購入したいという人は年代が上の人に多く、新たに購入したいという人は若い年代で高くなっています。
「大豆たん白を摂取するとしたら、どんな食品からとりたいか」(複数回答)という質問に対しては、「豆腐など伝統的な大豆食品」が88.6%です。ついで、「がんも」、「豆腐ハンバーグなど大豆たん白を加えた食品」が53.3%、さらに「豆乳」30.3%、「ヨーグルト」23.2%などが続いています(グラフ4)
海外インフォメーション
米ソヤテック社ピーター・ゴルビッツ社長とのインタビュー内容を前回に続き紹介する。
−米国では、外食産業が大豆たん白食品などを活用していると聞いているが。
ゴルビッツ:健康意識の高まりとともに、大豆たん白などの植物系の肉代替品を使ったメニューを揃えた店が増えている。肉代替品を用いたハンバーガーの売上のうち外食産業の占める割合は15〜20%。特に若年層の肥満が社会問題となっているので、大学の学食などでは必ず置いている。大手ファーストフードチェーンも同様だ。しかし、もともと野菜をふんだんに使っているサンドイッチを主体にしたチェーンでは、肉代替品を使ったメニューも客に受け入れられやすい傾向にあるが、ビーフ100%を売りにしていたチェーンでは難しい面もある。ただ、現在いくつかのチェーンが「肥満の原因になった」として告訴されており、結果次第で新たな展開があるだろう。
−米国での大豆たん白食品の価格はどうか。
ゴルビッツ:決して安くない。肉代替食品は通常の肉の2〜3倍の値段はする。それでも消費が伸びているのは、健康面だけでなく、すでに調理されているという便利さもある。また最近のものは味も良い。人々は肉を減らさなければならないことはわかっているが、一方で慣れ親しんだ食生活は変えたくはない。だからビーフハンバーガーをやめてベジバーガーを選ぶのだ。
−大豆たん白の利用は広がっているのか。
ゴルビッツ:広がっている。まずはシリアルが挙げられる。サもそも大豆と穀物類はよく似ている。シリアルに大豆たん白を加えることで、たん白質摂取が増える。健康によい食品を求める人に応えて、様々なメーカーが大豆たん白入りのシリアルを販売している。最近では、パスタやパンにも大豆たん白を加えるようになってきた。メーカー側は味がそれほど変わらなく、しかも体に良いのであれば加えるというスタンスを取っているようだ。
−“1日25gの大豆たん白が心臓病のリスクを大幅に下げる”というFDA承認の健康表示が商品に表示されているが、消費者へのアピール効果はどうか。
ゴルビッツ:大豆たん白製品が健康に良いと思うから、消費者は買っている。これはまさしくFDAの健康表示の効果。消費者は成分表示にますます気を配るようになっている。実際FDAの健康表示よりも具体的に大豆たん白が○グラム入っているという表示のほうが、消費者の購買意欲がかき立てられるケースもある。それは人々がたん白だけではなく、脂肪や糖分などをも気にかけているからだ。
−日本では大豆はなじみの食品だが、米国で大豆たん白食品を好む層に特徴はあるのか。
ゴルビッツ:社会的な属性で見れば、教育水準が高く収入も高い子供の少ない核家族のようだ。年齢で見ると、35〜50歳くらいが主流。一方で、18〜28歳の新しい世代での消費も目立ってきている。彼らは豆乳をよく飲む。自活を始めたばかりで、彼らの両親が豆乳を飲んでいることもあって、彼らに肉代替品としての大豆を勧めているようだ。もしくは両親の食生活がひどいので、自分たちは改めようとしている世代でもある。健康に気遣って、食生活を改善することでより良い生活を楽しもうとしているのだ。そういう層に支持されている。



