高まる期待 更年期障害の軽減効果
大豆たん白健康情報センターでは、「大豆たん白と健康」をテーマに、首都圏と近畿圏の30代から50代の一般消費者を対象としたインターネットによる意識調査を続けています。3回目となる今年は9月に実施しこのほどその結果がまとまりました。
大豆たん白にはコレステロール低減効果など様々な健康価値が臨床実験等で確認されていますが、今回、回答者全体の14.4%がのぼせ、ほてりなどの「更年期障害軽減効果」を挙げ、50歳以上の年代に限れば前年より6ポイントも高い23.2%という結果を得ました。これまでの調査結果を振り返っても、更年期障害軽減効果についての認知度は上昇を続けています。これは団塊の世代がその時期を迎え、更年期障害への社会的関心が高まっていること、また効果的といわれるHRT(ホルモン補充療法)などへの不安が背景となって、大豆たん白への注目が高まってきたと考えられます。
今回の調査の概要は右表の通りです。質問項目は、(1)健康についての意識 (2)食生活の実態 (3)大豆たん白の摂取状況 (4)大豆たん白のイメージ (5)大豆たん白を何から摂取したいか (6)食品や健康の情報ソースです。
【調査実施概要】
| 調査目的 | 大豆たん白と健康に関する消費者意識や行動をはかる。 |
| 調査方法 | インターネット調査(Web上でアンケートフォームに記入) |
| 調査対象者 | 30〜59歳男女 590人回答 |
| 調査地域 | 東京都、千葉県、埼玉県、神奈川県、大阪府、京都府、兵庫県 |
| 調査期間 | 2003年9月26日〜9月30日 |
食生活は健康の基本
「健康について気になる点」(複数回答)については「体力維持」60.7%、「肥満」50.5%、「ガン」36.8%、「高コレステロール」30.0%などが上位になっています。「更年期障害」と答えたのは40代が32.9%、50代が26.8%でした。40代でパーセンテージが高いのは、未知の経験である更年期を気にかけていることの表れと思われます。これらを予防するために気をつけていることとして、「食事のバランスを心がける」が63.2%に達し、食生活の乱れ=生活習慣病という意識がしっかり根付いているようです。
期待する効果は世代によって変化
健康について気になることを反映して「食品で予防できたらいいこと」(複数回答)でも、回答者全体では「ガン」78.6%、「肥満」61.5%、「心臓病や動脈硬化」54.2%と続いています。一方、年代別で見ると、30代は「肥満」が上位に上がり、「更年期障害」や「骨粗しょう症」もこの世代から関心が高まり始めています。40代からは「肥満」、「高コレステロール」や「心臓病や動脈硬化」を食品で予防することへの希望が上昇します。50代女性は同世代の男性に比べ食品摂取による予防に対して積極的な姿勢を見せ、さまざまな疾病を食事で予防したいと考えています。症状別にみると「高コレステロール」は男性40代が60.0%、女性50代で73.2%と、実際に症状が現れていく年代で高くなっています。「肥満」については、30代、40代は男女の差があまりありませんが50代になると男性46.3%に対し女性61.0%と、女性は引き続き高い関心を示しています。「ボケ防止」に関しては、男性よりも女性のほうが食品で予防することに関心を持っています。男性では最も高い40代でも41.9%であるのに対して女性はどの年代も50%以上で年代が高くなるとともに上昇、50代女性は58.5%となっています。これは介護などが身近に感じられるためかも知れません。(グラフ1)
グラフ1 食品で予防できたらいいこと(複数回答)

「大豆製品」は自己調理者層が多く摂取
では回答者は実際どのような食事をしているのでしょうか。「健康のためによい食品としてすすんで食べている食品」(複数回答)では、「緑黄色野菜」69.8%に続いて「大豆製品」が第2位の59.7%、「乳製品」は53.1%、とこの3つが上位を占めています(グラフ2)。女性では「大豆製品」が70.4%と高い関心度を示しています。食生活実態別に見ると、「緑黄色野菜」や「乳製品」はほとんど差が見られませんが、「大豆製品」は他者調理者層45.1%や外食派の43.3%に比べて自己調理者層が70.0%と積極的に摂取しています。また「特定保健用食品、栄養機能食品」は年代別で見ると40代の22.2%、50代の19.5%に比べて30代が23.4%と高く、若い世代がより大きな関心を持っていることがわかりました。
グラフ2 「健康のためによい」食品としてすすんで食べている食品(複数回答)
※本調査における「大豆たん白」とは、大豆に豊富に含まれる良質のたん白質を高い純度で取り出したものを指しており、この分離大豆たん白等を利用して作られた食品が大豆たん白食品です。
大豆たん白の健康機能
このように人気の高い大豆食品ですが、その健康効果の中心になる大豆たん白を私たちはさまざまな形で摂取しています。大豆に豊富に含まれる良質のたんぱく質を高い純度で取り出した「大豆たん白(分離大豆たん白)」はハンバーグやがんもどきなどさまざまな加工食品として食卓に上っています。
そこで、この大豆たん白を使った「大豆たん白食品はどのような点が健康に良いと思うか」(複数回答)(グラフ3)を聞いてみたところ、具体的な健康価値に関しては「コレステロールを減少させる」が全体の22.0%と、前回調査同様高い認知度を示しました。一方、「更年期障害を軽減する」との答えは全体では14.4%、女性に限れば22.9%と約2倍。年代別にみると40代(男女)は18.3%、50代(男女)では23.2%にのぼりました。50代の女性は更年期のただ中にあり、のぼせやほてりに苦しむ人も多く、その対策や治療を行なっている人も多いと考えられます。この年代で6ポイント上昇という数字は大豆たん白の更年期障害は大きな問題であり、大豆たん白の更年期障害軽減効果への関心が高まっていることを示しているといえます(グラフ4)。
グラフ3 「大豆たん白食品が健康によいと思う点」(複数回答)
グラフ4 「大豆たん白は更年期障害を軽減する」という認知度(複数回答)
女性は年代が高くなるほどサプリメントを利用
「健康のことを考えた、食に関する行動」として、「野菜を積極的に摂る」89.3%、「色々な種類の食品を摂る」76.3%、「大豆食品を積極的に摂る」76.1%と続いています。「ビタミン剤・サプリメントで栄養を補う」と回答したのは、年代別で見ると男性は30代の42.3%が一番高く40代、50代で34.3%、26.8%と下がる傾向にあるのに対して、女性は30代で46.8%、40代が52.4%、50代では53.7%と一番高くなり、サプリメントやビタミン剤は完全に女性の食生活に浸透しているといえます。
「大豆たん白」という表示に手が伸びる
「大豆たん白食品を購入したことがあるか」という設問に対して、36.1%が購入経験があり、24.4%が購入したことがないと答えています。昨年の結果と比べるとわからないという回答が減って、購入したことがないという回答が増えています。一方では、大豆たん白の食品表示への関心が高まっていることから、豆腐や納豆などの伝統的な大豆食品と新しい食品の成分としての「大豆たん白」を利用した食品の違いが消費者に認識されつつあることの結果と考えられます(グラフ5)。「食品を購入する際にパッケージ表示で重要と思う項目」を尋ねたところ、「賞味期限」86.6%、「無添加」60.0%が上位にあがっています。「特定保健用食品」と答えたのは全体では19.7%で、女性に限ると23.9%になります。「大豆たん白が含まれていること」は13.2%、「イソフラボンが含まれていること」は12.9%となり、昨年の調査結果の9.3%、6.8%に比べるといずれも上昇しています。また、女性回答者ではそれぞれ15.0%、19.4%となっており、また、年代が高くなるにつれてその関心度は高まっています。大豆たん白だけでなくイソフラボンという言葉の認知度が高まったことは、大豆が健康によい食品というイメージから進み、その健康価値についての知識が深まったことを示していると言えるでしょう(グラフ6)
グラフ5 大豆たん白の購入経験
グラフ6 大豆たん白とイソフラボンのパッケージ表示における重要度(複数回答)
海外インフォメーション
「枝豆もアメリカの食卓に」
47%には抵抗感なし
アメリカ大豆協会の第10回全米年次調査によると、アメリカでは大豆食品の認知度が上り続けています。すでに豆乳の認知度は89%に達しました。日常的に豆乳を利用する人の割合は2002年の14%から2003年は17%に上昇。豆乳を試した人だけに限っても35%から39%へアップしました。豆乳以外でも日常的に食べている大豆食品には大豆バーガー(12%)、大豆たん白バー(5%)、そして枝豆(4%)なども挙げられています。さらに大豆食品または大豆飲料を週に一回以上利用する人の割合は6人に1人になっています。まだ大豆食品を利用していない人でも、47%の回答者は大豆を食生活に取り入れることに抵抗感はない、と答えています。
健康効果が後押し
このような大豆食品の人気の背景には、更年期障害や心臓病のリスクがあるようです。たとえば更年期および更年期後の女性の多くがホルモン補充療法に替わるナチュラルな素材として大豆を見い出した、と答えています。具体的な健康効果の認知度では、29%の人が心臓の健康に良いと認識し、26%の女性は更年期障害の軽減に役立つと答えています。38%の人が一日25gの大豆たん白は心臓病のリスクを低減することを知っています。47%の人が大豆の健康について雑誌や新聞で読んだことがあると答え、15%の人がこれらの情報を友人や家族から知った、と言っています。この結果、大豆製品をヘルシーと認識している人は74%にのぼり、逆にヘルシーではないと思っている人は5%に減っています。大豆を食生活に加えることはヘルシーと考える人は男性で35%、女性は46%と女性の方が高い結果でした。
大豆食品の購入経験
健康効果が後押し
現在、アメリカでは2500種類の大豆食品が市場で売られています。伝統的な大豆食品である豆腐、豆乳、テンペ、味噌などのほか大豆バーガーや、大豆飲料、エネルギーバー、大豆チップスなどのアメリカの食生活になじんだ形態の商品が数多く出回っています。アメリカの人たちはもうなじみのないものを食べたり、自分のライフスタイルを変えたりしなくても無理なく大豆の健康効果を享受できるようになっています。



